Webサイトの収益化に定番のGoogle AdSenseですが、自分もなんとなく始めてもうすぐ2年が経ちます。
気がついたら累計収益が1000万円を超えていたので、忘備録的にどのようにやったかを書いていきます。
フリーランスになる少し前に始めた
現在はフリーランスとしてWeb系の事業をやっています。もともとWeb広告代理店やWeb制作会社に勤めていたこともあり、AdSenseの存在は知っていましたが、掲載はもちろん、いじったこともほぼありませんでした。
個人の趣味で作っていたサイトにAdSenseの掲載を始めたのが2013年2月20日。当日の収益は数十円。AdSenseは将来的に収入の一部として月5〜10万になればいいだろうというつもりでのスタートでした。
その後に個人事業主となりました。
2ヶ月目で5万、3ヶ月目で14万、半年で73万に
個人のメディアサイトのアクセスが順調に増えたおかげで、2ヶ月目で月間約5万円の収益があがりました。
早くも目標に到達したので、もう少し力を入れてみようと3ヶ月目に。収益は14万。
AdSense管理画面のキャプチャを貼るのはダメみたいなので貼りませんが、それ以降は月16〜18万あたりで落ち着いていました。
PV数はあまり変わらなかったものの、ある日、同業サイトを参考に広告の掲載位置を変えてみました。すると、CTRが大幅に上昇。その月の収益は約28万円になりました。
そして、次の月にサイトのアクセスが大幅に増え、収益も大幅増。月間73万円ほどに。これがAdSenseを始めて半年経ったころの話です。
アクセス増は一時的なものでしたが、その後サイトを増やしたこともあり、今に至るまで月間300〜500万PV、収益は50〜80万あたりで推移しています。今後のことも考え、あくまでも片手間程度の作業量に留めています。
これらの経験から、少し掴んだことを書いていきます。あくまで個人でAdSenseの収益を上げるためについてとなります。
個人でサイトを作っていることを意識する
大規模なサイトを作ることが理想ではありますが、まずは個人でサイト運営していくことを意識するべきでしょう。
ブログをやられたことのある方はお分かりになるかと思いますが、毎日こつこつサイトを更新することは予想以上に面倒かつ困難です。あれもこれもといろんな機能をつけてしまうと、更新作業だけで多くの時間を費やさなければなりません。
自分自身こういったことが特に苦手だったので、個人で簡単に運営できるデータベース系のサイトから始めました。こういったものは更新の手間があまりかからない上に、横展開しやすいため、量産ができます。
また、扱うコンテンツとしてはいわゆる「枯れたコンテンツ」も有りです。最新のものはアクセスが集まりやすいものの、一時的かつ競合性が高く、最新故に更新も多数必要です。
たとえば、音楽理論などは最新のものはもう出現しないといえ、一度作れば更新する必要はほぼありません。こういったことを頭に入れておくと、効率よく新規サイト→収益化のアイディアが浮かぶかと思います。
イメージとしてはネット上に自動販売機(サイト)をどんどん設置していく…といった感じでしょうか。
たまに商品補充(更新・メンテナンス)する程度で、あとは自動販売機の前にいかに人が多く通るか(PV)を考えることです。売上は販売機が24時間365日たて続けてくれます。そして、渋谷のど真ん中に高性能自販機を置くことが目標となります。多分。
サイトのPV増が第一。SEO・SNSでの集客が基本。
まずは当たり前ですがサイトのPVを増やすことが最重要です。
SEO施策についてはググれば本当にいろんなことが書かれていますが、「当たり前のことを当たり前に、かつ効率的にやる」のが一番だと思います。
たとえば、最近は多くのブロガーさんがいらっしゃいます。ブログのネタ探しにアンテナを張っている方が多いので、紹介してもらいやすいようなコンテンツを作ってみるなど。
一人が記事に取り上げると他の方も連鎖的に取り上げる傾向にあるので、結果的に多くのリンクが集まり、効率的にSEO効果を得ることとなります。
SNSについてはなるべく自動化することでしょう。サイトとTwitterやFacebookの連携や、毎日の投稿など。こういったツールもググればいくらでも出てきます。
そして、サイトのPVがある程度で伸び悩んだら別の新規サイトを作るのがおすすめ。結局、合計でどれだけのPVがあるかが重要です。
また、これはサイト運営にあたってのモチベーション維持にもつながります。PVが伸び悩むと運営する士気も下がりがちなので、とても大事なことといえます。
また、Googleの検索結果はめまぐるしく変わっており、いつ何があるかわかりません。サイトを複数もつことはリスクの分散にもなります。
広告掲載位置の調整が第二。とにかく試す。
掲載位置については2番目に大事といえます。これによって収益が倍になることもあるので、いろいろ試してみるべきでしょう。
ユーザーの意識がいくところに配置する
これだけWeb上に広告が蔓延っていると、ユーザーもサイトの一部として慣れてきますので、広告が目に入ったとしても内容は頭に入っていないと思われます。
したがって、サイト内でも特にユーザーが意識する箇所に配置するのが個人的におすすめです。キーコンテンツやタイトル、ページナビの近くなど。もちろん誤クリックを誘発してはならないので、ある程度の距離は取らなければなりません。
掲載位置によってイメージ広告とテキスト広告、配置順を試す
これでも大きく変わってきます。配置順も「上か下か」だけでも大きな差が出てきますので、とにかくいろいろ試してみましょう。
大規模サイトの掲載方法を真似てみる
基本的に大規模サイトのあらゆるものは、かなりの回数の会議やABテストを経た上に決定されています。
個人でサイトを運営する場合、こういったテストを多数行うことは非現実的です。大規模サイトの広告配置・UIを参考にすることは、効率的なサイト運営に必須といえます。
参考にするべきサイトをいくつかリストアップし、定期的にチェックするのが良いでしょう。意外とマメに配置が変わっています。
これらのバランスが大事
サイトにユーザーを集めて滞在させることと、サイトを収益化することは相反するものです。これらのバランスが難しいところだと今も感じています。
スマホのアクセスを大事にする
このスマホ時代、コンテンツはモバイルファーストで作ったほうが良さそうです。ほとんどの人はスマホだけでネットを済ませているのではないでしょうか。
PCサイトをそのままスマホで表示させているところも多いですが、それはすごく勿体無く感じます。
スマホ用のレイアウトをきちんと用意するだけで、ユーザーの滞在時間や広告のCTRは大きく変わってきます。
スマホ向けサイトであるということを前提にすると、コンテンツそのものも変わってくるかもしれません。
業界は、人々の暇つぶし時間の奪い合いに向かっていますが、そこに隙間を見つけられると理想です。
AdSenseの規約は不明確なので安全な範囲で
なんだかんだでAdSenseの掲載ポリシーは不明確な部分が多くあります。
グレーゾーンのものをガンガン攻める方もいますが、ポリシー違反で広告配信が停止されると、復活するまでに時間がかかるそうです。最悪の場合はアカウントが一発停止になり、今後の掲載が不可となります。
総合的に考えると、安全な範囲でサイトを制作・広告掲載するのがいいでしょう。グレーゾーンを攻めるメリットは少ないように感じます。
アダルトはもちろん飲酒や喫煙をすすめるもの、戦争についてなども規約違反だと言われており、安全な範囲も不明確ではありますが、わかりやすい基準として「家族全員で観ても安心」というところにあるそうです。
サイトを長期的に運営していると、代理店の方から連絡が来たりもしますので、そういった方々からいろいろな情報を聞いてみるのもおすすめです。
CPC・RPMが不安定なのは当たり前、過剰な期待は禁物
広告在庫や時事的な都合もあり、同じPV数でも日によって収益はかなり変わってきます。
大方、月半ばに収益が落ち込んで月末に上がってくる傾向にはありますが、突然大幅に上がったり下がったりもしょっちゅうです。
急にRPMが3倍になったかと思えば、次の週には4分の1に…なんてこともありました。
一喜一憂してるとキリがないので、もともとあまり期待してないくらいのスタンスでやったほうが気が楽でしょう。
あくまでも収益の一部として、サイト運営に時間を割き過ぎないようにしています。自分のリソースの範囲内でのサイト運営体制を作ること、これが一番大事かもしれません。
フリーランスとして、収入源を複数に分散することはリスク回避のために大事なことです。手がかからない収入源としてAdSenseはうってつけといえます。
結果的にAdSenseのおかげで「気が向かない日は仕事をしない」などの手段が取りやすくはなりました。自分のだらけた性格にはとても合っているように感じます。最近は寝過ぎるのが悩み。
image : GoogleAdSenseApp